夏恋サテライト
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「やあさりち。わざわざ棗の目を避けて呼ぶなんて僕になんの用かな?付き合う?」


「ううん付き合わない。全然」


「真顔で返さんといて」





その日の放課後、実はここ数日補習仲間だった柏崎くんを補習後に呼び出した。



棗は補習が終わるまで待っててくれる訳もなく、とくに連絡は来てないけど帰ったと思う。



私は気遣いのできる彼女なので待っててなんて言わないんです。

そうです、私はいい彼女でいないといけないのです。




「なんで呼び出されたか、当ててあげようか」


「え」


「ナツカワメイコの事でしょ」


「…ナツカワメイコ、って言うの?あの子」


「ビンゴー!ナツメちゃんって呼ばれてるよ」




お揃いだね、なんて悪い顔で笑う柏崎くんがくれた情報。



転入生の彼女は夏川 芽心(なつかわ めいこ)さん。


今週から運よく棗のクラスに編入してきて、なんと運よく席替え後空席だった棗の隣の席になったらしい。




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