夏恋サテライト

◇     ◇     ◇

「――おやおや?」




ふと気づくと私は廊下に立っていた。隣にはいつも通りの美紗。


さむ…え、冬?



さっきまで春だったのになんで?

あ、これ夢なのかな。




自分の髪を撫でれば髪の毛が短かった。


今は伸びてセミロングくらいになっている。



そしてよく見たら隣にいる美紗も今より少し髪が短くて確信。



私は髪の毛切ったばかりで切りすぎちゃって落ち込んでた頃だろうな。

確かこの頃…




「咲鈴って飛鷹くんと話したことあるの?彼下の名前がナツメくんって言うらしいんだけど、咲鈴と同じだなって思って」


「あぁ、うん……」




仲がいいと言うか、公認でストーカーやらせてもろてます。

これは夢なんだ。



私が、棗と出会った日の。




「え、話したことあった?」


「あ、ううん!ないない!あの黒髪でイケメンでキラキラしてる子でしょ」


「綺麗な顔してるよね、ちょっと近寄り難いけど」




そうそう。棗ってばせっかく超超超イケメンなのに、仏頂面だし目つき悪い。基本目死んでる。



まあそんな顔がくしゃっと緩むところが好きなんだけどね。




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