夏恋サテライト

元気だしてね〜なんてケラケラ笑った柏崎くんとは帰り道の途中でお別れ。



そうだよ私、元気出さなきゃ。


こんなうじうじしてるの私らしくないし、なんたって今の彼女は私なんだ。



他でもない、元カノでもない、今カノ。




棗に好きって言われたんだから、それを1番に信じなきゃ。


そう、信じ……





「__咲鈴、そろそろ棗くんに言ってもいいんじゃないかな」


「ううう…」





そのわずか2日後、机にうなだれる私。


状況は良好どころかどんどん悪化していった。




見かける度に棗の横にはあの子がいる。


棗はいつもと変わらぬポーカーフェイスだけど、同性だからこそわかる好意を見せつけられていた。




彼女は私が棗と付き合ってることを知ってるのか。

…知ってると思う。




だって2人を遠目に見ていたら何回か目が合って、それもじっと睨まれたから。




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