夏恋サテライト
「お前寝すぎだろ…」
「あはは、いい夢見れたからラッキー」
「また飛鷹棗かよ」
「よく分かったじゃん、さすがキョーちゃん」
寝起きの瞼をこすって伸びをする私を呆れ顔で見る隣の席のボーイ。
中村 恭平。通称キョーちゃん。
「お前の脳みそ飛鷹棗以外なんか入ってんの?」
「ない!」
「そこはつっこめ、バカって言われてんだぞ」
「ええひどい」
「バカめ」
鼻で笑う恭ちゃんを睨めばうるさいと鬼ばば(谷やん先生)に喝を飛ばされてしゅんと黙る。
これは恭ちゃんが悪い。
でも恭ちゃんは怒られない。優等生だからね。