夏恋サテライト
「…出会い方が違ったら、夏川さんと仲良くなれたかな」
「さあな。変なやつ同士は合わないだろ」
「愛しの彼女に変なやつとか言うの…?言うか棗だもんね」
「1人で解決すんなバカ」
「バカって言った方がバカなんだよ。バカバカバーカ」
「ガキか」
呆れて深いため息をついて目を閉じる棗。
きっと疲れてるんだ。
私のせいで4時間もかけて飛んできてくれたんだから
「…ありがとう、棗」
「……あぁ」
そう言うと棗はぽてりと私の肩に頭を預けてそのまま眠りについて
私はそれから電車が来るまで皆にひたすらメッセージで謝罪文を送って、気づけば棗と眠ってしまっていた。
起きた時には隣に棗がいなくなってて――なんてこともなく、電車が来るギリギリに起こしてくれて2人肩を並べて他愛もない会話をしながら地元へと帰ったのだ。