夏恋サテライト

「今日昼休み何してたん?棗にお昼行くねって連絡したっきり来なかったっしょ?」



「あ、忘れてた。棗心配してた!?」



「いや、来ないから静かって言ってた」

「ちょっとは寂しがってくれていいんだけどなぁ…」




まあ棗が寂しがるところなんか想像もつかないけど。




「誰と食べたの?昼」


「あぁ、恭ちゃんと食べたよ」

「え゛、中村クン?」


「ん?うん」





柏崎くんが恭ちゃん知ってるなんてちょっとびっくり。



恭ちゃんはイケメンだから棗と同じくらい有名だけど、棗や柏崎くんみたいな部類とは関わりなさそうだからなぁ。


むしろ怖いとか言ってなかったっけ。




「だからイライラしてたんか、棗」


「え?イライラしてたの?なんで?」


「さりちには分かんないね〜きっと。ほらこれ持ってってやって。保健室にでもいると思う」




俺バイトだから先帰んね、なんて言って柏崎くんは帰って行った。



そして私は手渡された棗のカバンを持って置き去りに。


いつ見ても台風のような男、柏崎氏。

ちなみにバイトは某有名コーヒーショップ。イケメンだもんね。




< 20 / 201 >

この作品をシェア

pagetop