夏恋サテライト
「今日昼休み何してたん?棗にお昼行くねって連絡したっきり来なかったっしょ?」
「あ、忘れてた。棗心配してた!?」
「いや、来ないから静かって言ってた」
「ちょっとは寂しがってくれていいんだけどなぁ…」
まあ棗が寂しがるところなんか想像もつかないけど。
「誰と食べたの?昼」
「あぁ、恭ちゃんと食べたよ」
「え゛、中村クン?」
「ん?うん」
柏崎くんが恭ちゃん知ってるなんてちょっとびっくり。
恭ちゃんはイケメンだから棗と同じくらい有名だけど、棗や柏崎くんみたいな部類とは関わりなさそうだからなぁ。
むしろ怖いとか言ってなかったっけ。
「だからイライラしてたんか、棗」
「え?イライラしてたの?なんで?」
「さりちには分かんないね〜きっと。ほらこれ持ってってやって。保健室にでもいると思う」
俺バイトだから先帰んね、なんて言って柏崎くんは帰って行った。
そして私は手渡された棗のカバンを持って置き去りに。
いつ見ても台風のような男、柏崎氏。
ちなみにバイトは某有名コーヒーショップ。イケメンだもんね。