夏恋サテライト





「なんのつもり?それ」





しゃがみこむ私に目線を合わせてかがみ、ニコッと笑う棗。



ん…?棗が、ニコッと笑……?




「っ、なんでここが…!」



「お前のオトモダチに聞いた。そこ隠れてるって。」




美紗~!!!





ダンッ


「なぁ、なんのつもりか言ってみろよ」





棗から笑顔が消え、いわゆる壁ドンで追い詰められる。


近い!顔!息かかる!無理!




「は、離れて棗…!」

「は?」




棗の胸を押し返せば、不満げなため息とともに鋭い視線で睨まれる。





「なんなのまじで、お前」



「近いよ棗ここ人通る…!」



「いつも自分は人の目なんか気にしてないくせに」



「今は状況が!」

「もういい。来い」





グイッと力強く腕を引っ張られ、引き上げられたまま1番奥の空き教室に連れ込まれる。



そう、こんな所に人は来ないし外を通りもしない。

おまけに棗が鍵をかければ完全なる密室の出来上がりということになる。




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