夏恋サテライト


「寝る、起きなかったら適当な時間に起こして」





棗は私の肩に頭を預けて目を閉じた。



っっっっ尊!!!!




ふわふわと揺れる柔らかくて艶のある黒髪


閉じられた切れ長の目と長いまつ毛


柔軟剤か香水か分からないけど香る棗の匂い。



この空間だけで白いご飯3合くらい食べれちゃいそう…





カシャ


「待ち受けにしよ…」





この後待ち受けに設定したことが棗にバレて鬼になり追いかけられたのはまた別の話。


そして私からスマホを奪えた棗がどうしても開けられなかったパスワードが棗の誕生日だということは、私だけの秘密。





こうしてあれだけ塩対応をされ続けていたストーカー(わたし)は、棗の彼女に昇格したのである。





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