夏恋サテライト


「あいつってデレるときあんの?」


「うーん、ないかなぁ。でも2人の時はよく笑うかも」


「……へえ」



「恭ちゃん自爆しに行くのやめたら…?」

「舞川うるさい」




二人がよく分かんない話をしている間、私はぼーっと窓の外を眺めていた。




次の時間体育のクラスが外に出てきてる。



うちの学年のジャージだけど、棗はいないなぁ。

なんて自分が避けてるくせに目は無意識でもしっかり棗を探しているらしい。





「そんな顔してるくらいなら会いに行けばいいのに」


「うううう」


「やっぱり、今日は放課後飛鷹くんと帰った方がいいんじゃない?気まずくなる前に」


「でもさぁ…」


「でもとだっては禁止」




棗は基本塩対応のくせに会いに行かないと拗ねるし避けると怒る。



ああ見えてちゃんと好きでいてくれてるんだなって安心する。

だから私は不安になるとすぐ棗を避けてしまうのかもしれない。




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