パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
心配そうに駒木さんが携帯の画面を見せてくる。
どうしてこの人はあんなに私に求愛してくるのに、私の気持ちには鈍いんだろう。

「そんな機械じゃなくて、駒木さんが直接確かめてください」

彼の手を取り、私の胸に当てる。

「私のここが今、こんなにドキドキしているのは、……駒木さんが好き、だからです」

じっと彼の綺麗な目を見つめる。
私を見つめ返していた彼の目が、みるみる潤んでいった。

「本当に?」

「本当だから、こんなにドキドキしてるんじゃないですか」

「花夜乃さん!」

次の瞬間、痛いくらいに駒木さんから抱き締められた。

「こんなに幸せなことがあっていいんだろうか」

「いいんですよ」

ぎゅっと私も、彼を抱き締め返す。

「……ね。
キス、していい?」

改めて聞かれ、心臓がとくんと甘く鼓動した。

「……いいですよ」

そっと駒木さんの手が私の頬に触れる。
じっと見つめられ、目を閉じて彼を待った。
唇が重なり、離れる。
まぶたを開けたら、まだだよって駒木さんが見ていた。
再び目を閉じると唇が啄まれる。
何度も繰り返されるそれがじれったくて、私の口から甘いと息が落ちていく。
その隙を見逃さず、駒木さんが入ってきた。
彼の舌が私の舌に触れるだけで、甘美なさざ波が私を襲う。
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