パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
「そうだよー。
花夜乃さんのお気に召さなかったみたいだから、新しいのを準備してきたよ。
それとも、これも気に入らない?」
みるみる不安そうに、彼の顔が曇っていく。
「気に入らないのならまた新しいのを準備するし、……そうだ!」
俯きかけていた駒木さんの顔が、勢いよく上がる。
「一緒に選びに行こう!」
さぞ名案だといった感じだが、そうではないのだ。
「えーっと。
指環はもういいです……」
なるべく断言は避け、新しい指環を買おうとするのを阻止すべく努力をする。
だいたい、婚約指環をこんなにぽんぽん買おうとする人がどこにいる?
私が知らないだけで最近は、ダイヤってかなりリーズナブルとか?
それとも、高級官僚っていっても公務員なのに、超高給をもらっているんだろうか。
だとしたら、私たちの血税を……とか、文句を言いたくなる。
「よかった。
じゃあここに、サインして?」
口角を美しくつり上げ、にっこりと笑って再びペンを差し出されたところで、受け取れるわけがない。
「おまたせしました」
そのタイミングで、前菜が出てくる。
慌てて駒木さんは婚姻届を片付けた。
「この話はまた、食事が終わってからだね」
花夜乃さんのお気に召さなかったみたいだから、新しいのを準備してきたよ。
それとも、これも気に入らない?」
みるみる不安そうに、彼の顔が曇っていく。
「気に入らないのならまた新しいのを準備するし、……そうだ!」
俯きかけていた駒木さんの顔が、勢いよく上がる。
「一緒に選びに行こう!」
さぞ名案だといった感じだが、そうではないのだ。
「えーっと。
指環はもういいです……」
なるべく断言は避け、新しい指環を買おうとするのを阻止すべく努力をする。
だいたい、婚約指環をこんなにぽんぽん買おうとする人がどこにいる?
私が知らないだけで最近は、ダイヤってかなりリーズナブルとか?
それとも、高級官僚っていっても公務員なのに、超高給をもらっているんだろうか。
だとしたら、私たちの血税を……とか、文句を言いたくなる。
「よかった。
じゃあここに、サインして?」
口角を美しくつり上げ、にっこりと笑って再びペンを差し出されたところで、受け取れるわけがない。
「おまたせしました」
そのタイミングで、前菜が出てくる。
慌てて駒木さんは婚姻届を片付けた。
「この話はまた、食事が終わってからだね」