6月のシンデレラ


「そうかな、ありがとう」

「私にも幼馴染がいるので、すっごくわかるっ」


舞ちゃんは私よりもしっかりしてるし、いつも助けられてばっかりだから、舞ちゃんが喜ぶ姿を見ると私もすごく嬉しくなる。


「永美里も幼馴染がいるの?」
「とっても優しくてカッコよくて、本当のお姉ちゃんみたいなの!」
「…女の子か、よかった」
「え?」
「あ、何でもないよ。意外と俺たち共通点が多いんだね」
「そうね…!」


そこからお互いの幼馴染の話になったり、仕事の話をしたり、ごはんも美味しくてとても楽しかった。
楽しかったけど、なんかただ楽しくお喋りしてあまり今後の相談になってなかった気がする…。


「…なんか、結局あまり相談できなかったね」
「確かに。ごめん、永美里と話すの楽しいから、つい」


あ、今のすごく嬉しい。またキュンとした。


「私も青人さんといるの楽しい。男の人と話すの苦手だったけど、青人さんはすごく話しやすくて…」


そう言いかけて、ふと気づいた。


「そっか、青人さんって聞き上手なのね?」
「え、そう?」
「ええ、だからとても話しやすいんだわ」


急に腑に落ちて一人で納得してしまった。
だから自然と色んな話をしてしまうのかもしれない。


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