哀…愛
…あたしも帰らなきゃ…


立ち上がろうとしたとき



先に行ったはずの

彼が戻ってきた






「ど、どうしたの!?」



『ごめん

 オレの名前まだ言ってなかったよね

 水内タクマ 1年生!

 タクマって呼んで!

 じゃ!』


彼はまた走っていった








名前を言うためにわざわざ

戻ってきてくれたんだぁ


明日また会えるのに



年下だったんだぁ







―――いけない!

あたしもバイトだぁ!!






何のバイトしてるかって?






まだ言えないんだぁ…
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