哀…愛
タクマくん遅いなぁ

約束の時間の10分前だった


「近くなったら

 連絡してって言ったのになぁ」



ふと大通りをみると

1組のカップルが

前を通った




あたしはそのオトコを見て

絶句した







「タクマくん!?」


そのオトコは

タクマくんにそっくりだった



あたしは

すぐ外に出て確かめようとした


でも

体が何か強い力に

引っ張られるかのように

全然動かなかった




「今のオトコの人は

 誰だったんだろう…

 タクマくん…じゃないよね?」







アイスティーの

氷はすべてとけて

しまっていた
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