王子様の溺愛は、とことん甘い×その甘さ、毒牙につき【エイプリルフールSS】
「昨日、ももにオススメの小説教えた!」
「………は?」
秋本さんの明るい声が聞こえたあと、瑞樹さんの素っ頓狂な声が漏れた。
……小説?
「ほんと、バカじゃないの?それの何が手がかりになると思ったのか教えて欲しいんだけど」
「なんでもいいって言ったのはそっち!何も言わない瑞樹よりかはずっとマシだから!」
「いや、それにしたって無理にも程が…」
「いえ、それだと思います…!」
「「え?」」
私のハッキリとした物言いに、2人はハモって私を見た。
「私も昨日、親友にオススメの携帯小説を読んだんです!それから寝たらこういう風になっていて…多分、それが関係してると思うんです」
だって、本当にそれしかないと思うんだ。
「…それ、ほんと?」
瑞樹さんの藁にもすがる思いが伝わってくる。