王子様の溺愛は、とことん甘い×その甘さ、毒牙につき【エイプリルフールSS】
「いや…特に何も。そっちは?」
「いつも通り可愛いかった」
「…芙羽梨とほぼ毎時間一緒にいて、それしかないんですか?」
「話すと長くなるけど…聞きたい?芙羽梨を可愛いと思う気持ちって、芙羽梨の隣に限りにいる限り永遠に続くんだよ?」
「聞いた私が間違ってました」
…なんだろう、この不毛な会話。
手がかりどころか、話がだんだんズレていってるような…?
ただわかるのは、香月さんが宮村さんを異常なほどに好きすぎるということだけ。
彼の場合、あと一歩踏み間違えたらヤンデレ化しそうなまである。
瑞樹くんがこんなんじゃなくて、心底ほっとした。
「…伊咲さん、だっけ?伊咲さんはなにかない?」
「えっ……と…すみません、ほんとにないです」
水瀬さんに聞かれて、私もかなり微妙な返しをしてしまった。
今のはさすがに失礼だったかも…。