王子様の溺愛は、とことん甘い×その甘さ、毒牙につき【エイプリルフールSS】
もも side
「な、何この顔…!?私、とんでもない美少女になってる……!!!?」
鏡に映る絶世の美少女が自分だと気がついて、腰を抜かしそうになった。
日焼けを知らない真っ白な肌。
大きなぱっちり二重にぷっくりした小さな唇が、小さな顔にバランスよく置かれている。
…まるで昨日読んだ小説のヒロインみたい。
ごくごく普通の女子高生であったはずの私、伊咲ももは、朝目が覚めたらとんでもない美少女と体が入れ替わっていた。
その事に気がついたのは、ほんとにたった今のこと。
いつものように起きて、ベッドから降りようとした時におかしな所を発見したのである。
まず思ったのは、部屋が本当可愛らしいということ。
ぬいぐるみが沢山置いてあって、ベッドの上にまでいる。
ボードに丁寧に飾られた、見ず知らずの美少女と美女が笑いあっている写真。
そして部屋の中にある全身鏡を見たのが、つい数秒前。