日替わりケーキとおしゃべりタイム
お風呂から上がって、井上くんが今度はお風呂に入っている間、私はアイスレモンティーを作って、明日、お姉ちゃんに会うことを考えていた。

旦那さんは、仕事の都合で来れないらしく、帰ってくるのはお姉ちゃん一人。

イライラさせないように気をつけなきゃ。

いつもそう思ってるのに、なぜか昔からお姉ちゃんとはうまく噛み合わなくって、最終的にイライラさせてしまう。

他の人にはイライラしてないのにな…。頼りになるんだけど、ちょっと気が重いのが事実。

でも…久しぶりに会うから、やっぱり仲良くしたい。

はぁー…。

レモンティを飲んで、思わずため息をついてしまった。

「…どうした?」

まさか、井上くんがリビングに戻ってきてたとは知らず、突然の声に、体が跳ね上がる。

「…旅行、嫌だった?」

冷蔵から缶ビールを取り出して、私の隣に座る井上くんは、心配そうに私の顔を覗き込む。

「ううん。そうじゃなくて、ちょっと考え事してて」

「実家?」

プシュッとビールの間を開ける音が響く。

「…えっと…」

どうしよう、お姉ちゃんのことだって言っていいのかな。でも、明日会う家族の話、こんな形では聞かせるのは気が引ける…。




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