日替わりケーキとおしゃべりタイム
「綺麗…」

「飛鳥」

いつもより真剣な表情とトーンで私の名前を呼ぶ井上くんに、胸がトクンッと高鳴る。

「俺とこれから先、一緒にいてほしい」

「それって…」

「うん。俺と結婚してください」

井上くんの言葉に、目が熱くなって、視界がぼやける。

溢れる涙を、指で拭って、ぼやけた視界で井上くんを見つめる。

「私でいいの?」

「飛鳥がいいの」

「…っ…。急すぎて、びっくりしちゃった」

私がそう言うと、井上くんは優しく微笑んで、

「で、答え、聞かせて?」

と言った。

そんなの、決まってる。

「よろしくお願いします」

私の言葉に、井上くんは安堵の表情を見せて小さく頷いた。

そして、私の隣に移動すると、ネックレスを私の首につけた。

「…すっごい恥ずかしいこと言うけど…」

そう前置きをして、井上くんは私の耳元に顔を近づける。

「飛鳥は、俺のだから」

囁かれた言葉に顔がぶわっと熱を帯びていく。

そんな私の様子に、くくっと笑うと、自分の席へと戻った井上くん。

私は体を冷やそうと、ソフトクリームをスプーンですくって、何度も口へと運んだ。




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