日替わりケーキとおしゃべりタイム
お祭りの時以来に、久しぶりに直樹のいるお店に足を運んだ。

「飛鳥、ちょっと焼けた?」

「やっぱりそうだよね」

日焼け止めを塗っていたけれど、やっぱり少しは焼けてしまう。

「今日から仕事だったんだ?」

「うん。でも、休みボケで全然はかどらなくて、切り上げてきちゃった。それに、お土産も渡したくて」

「お土産?」

直樹は、私の差し出した紙袋と私の顔を交互に見て、クスッと微笑んだ。

「そっか、井上くんと旅行行ってたんだ?」

「うん。直樹は?」

「俺は、いつも通り父さんと母さんの墓参り行って、ばあちゃんの手伝いしてた。そうそう、飛鳥でしょ。俺より先に墓参りしてくれたの」

直樹、気がついてたんだ。

「うん。いつも行っている日、今年はお姉ちゃんが帰ってきてたから都合合わなくて」

「ああ、そういえば、ばあちゃんがそんなことも言ってた。優璃姉は相変わらず元気な感じ?」

「うん」

私はそれだけ言って、直樹の手に紙袋を持たせる。

きっと、直樹は、私とお姉ちゃんのぎこちなさを、すでに色々と察している。

「飲みたいのある?」

あえて、何も言わずに話題を変えてくれる直樹はさすがだと思う。

「えっと…ハニーラテって作れる?」





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