日替わりケーキとおしゃべりタイム
「ハニーラテ?」

「うん。この前、食べた時にすごく美味しくて」

あれから、またどこかで注文できたらいいなって思っていたところだった。

「食べるって…あー、アイスか何かのってたんだ?」

「うん。ソフトクリームが浮かんでて、ハチミツもたっぷりかかってた」

直樹は、私の言葉を聞いてしばらく考え込むと、

「うん。ちょっと座ってて」

と言って厨房へと向かった。

さすが、直樹。

直樹の作るハニーラテはどんなものなのか楽しみすぎて、顔がにやける。

「似合ってるじゃん、それ」

ひょこっと顔を出した直樹が、私の首の辺りを指差して、自分の胸元に手を置いて笑顔で言った。

あっ、ネックレス。

「ありがとう」

そういう細かいところにも気がつくなんて。

ちょっと気恥ずかしくて、でも嬉しくて顔がデレっとしてしまいそうになる。

ブッブ

急にスマホがメールの受信を知らせて、画面を見ると、会社からのお知らせメールだった。

明日、臨時朝会?

珍しい…なんだろう。前期の業績の経過報告は来月のはず。

不思議に思いながらスマホをしまう。すぐに、直樹が私の目の前に目が釘付けになるほどのハニーラテを持ってきて、私も頭の中から朝会のことが薄れた。



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