日替わりケーキとおしゃべりタイム
「最初から、そのつもりだったし。それより、朝ごはん食べれるの?」

「あっ…うん。えっと…半分くらいなら…」

せっかく作ってくれたのに、残してしまうことが前提なのが申し訳なく思って、遠慮気味に話すと、お姉ちゃんは私のお皿と自分のお皿を持って立ち上がった。

そして、キッチンで何かをすると、すぐに戻ってきたお姉ちゃんは、私の前に再びお皿を置く。

「半分は私が食べるわ」

私のお皿には、さっきの半分の量の朝食がのせてあり、お姉ちゃんのお皿には私の分だったもう半分が移してあった。

「…ありがとう」

変な話、昨日から不思議なくらい、ちゃんと姉妹っていう雰囲気の私たちだと思う。

お姉ちゃんは、ナイフとフォークを使って、お洒落に食べ進めていく。

やっぱり、使い慣れてるんだなあ。

「駅前のショッピングモールって、いろいろお店入ってるの?」

「うん。お姉ちゃんの好きそうなお店もあると思うよ」

最近できたショッピングモールは、幅広いジャンルのテナントが入ってるから、一日中いても楽しめる。

「そう。今日はそこに行くわ」

ちょっぴり嬉しそうにしているお姉ちゃんを見て、私も嬉しくなった。お姉ちゃんの作ってくれた朝食を一口食べる。

カリカリっとしたイングリッシュマフィンの歯応えがちょうどよくて、素直に美味しいと思えた。

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