日替わりケーキとおしゃべりタイム
やっぱり、家庭によって、色々な事情ってあるんだなあ。
そういえば…
「井上くんのお父さんって、何のお仕事してるの?」
「…会社員。ちょっと立場は上だけど」
立場が上ってことは、部長職とか専務職とかかな。
「飛鳥ってさ、うちの会社の社長の名前知ってる?」
「うん?入社式の時以来見たことは無いけど…。確か、草加部…幸光社長だったよね?」
「さっすが。下の名前まで覚えてるのな」
私の答えに、意外だったらしくちょっと驚く井上くん。
「社長の名前がどうかした?」
「んー…。実はさ…俺の井上って、母さんの旧姓なんだよね」
旧姓…?
「どうして…?」
そう尋ねながら、普段察しの悪い私でさえ、さっきの話の流れから、まさか…と思い始める。
「…その表情…勘いいのな。今日」
苦笑いの井上くんの言葉に、ああそうか。やっぱりそうなんだ…と思えた。
「…ごめん。本当は、草加部。だけど、珍しい苗字だし、息子だってすぐバレるだろう?色眼鏡で見られたくなくって、入社してからずっと全部井上で通してた」
やっぱり…。
「知ってる人は…?」
「本当に上の人しか知らない。…黙っててごめんな」
申し訳なさそうに話す井上くんを見て、きっと隠していることは井上くん自身も辛かったんじゃ無いかなって思えた。
そういえば…
「井上くんのお父さんって、何のお仕事してるの?」
「…会社員。ちょっと立場は上だけど」
立場が上ってことは、部長職とか専務職とかかな。
「飛鳥ってさ、うちの会社の社長の名前知ってる?」
「うん?入社式の時以来見たことは無いけど…。確か、草加部…幸光社長だったよね?」
「さっすが。下の名前まで覚えてるのな」
私の答えに、意外だったらしくちょっと驚く井上くん。
「社長の名前がどうかした?」
「んー…。実はさ…俺の井上って、母さんの旧姓なんだよね」
旧姓…?
「どうして…?」
そう尋ねながら、普段察しの悪い私でさえ、さっきの話の流れから、まさか…と思い始める。
「…その表情…勘いいのな。今日」
苦笑いの井上くんの言葉に、ああそうか。やっぱりそうなんだ…と思えた。
「…ごめん。本当は、草加部。だけど、珍しい苗字だし、息子だってすぐバレるだろう?色眼鏡で見られたくなくって、入社してからずっと全部井上で通してた」
やっぱり…。
「知ってる人は…?」
「本当に上の人しか知らない。…黙っててごめんな」
申し訳なさそうに話す井上くんを見て、きっと隠していることは井上くん自身も辛かったんじゃ無いかなって思えた。