日替わりケーキとおしゃべりタイム

激甘カフェオレ

「あ、飛鳥さん、顔色悪いですよ?」

隣の席の、入社1年目の後輩くんが、どんよりとした私の顔を覗き込んで、明らかにドン引きしている。

この1週間、睡眠時間はトータルで1桁なんじゃないだろうか。

「…気にしないで」

と言いつつ、そんなの無理だよねっと心の中でツッコミを入れる。

バサっ

「梅田、この資料の打ち込みミスの量はなんなんだ」

付箋だらけの紙の束がデスクに置かれて、さらに私の心が沈んでいく。

「す、すぐに直します」

「出す前に、自分の目で確認するんだぞ」

「は、はい!」

上司の背中を見送って、どかっと椅子に座って思わず頭を抱える。

「だ、大丈夫ですか?」

「…うん。ちょっと飲み物買ってくる」

小銭入れを手に取り、気分転換に廊下の隅にある自動販売機に向かう。

こんな時は、大好きなミルクティーでリフレッシュ…かな。

小銭を入れて、ボタンを押す。

でも、なぜか出てきたのは、私の飲めないブラックコーヒー。

う、うそ。

よく見ると、ボタンを一つ間違えたらしい。

「…最悪」

深いため息をついて、手に持つブラックコーヒーを見つめる。

「あれ?お前、ブラック飲めないだろ」


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