【大幅改訂版】女王蜂〜魔女になってしまった花嫁さん
第9話
9月14日の事件が原因で、Aさんはおちいまをチョウカイメンショクでクビになった。

女とドライブをするために職場の車を勝手に使っていた…

会社名義のJAバンクのクレジットカード(ニコスのロゴ入り)でラブホの決済に使っていた…

職場内で女子職員に対するセクハラマタハラに加えて、女子トイレに隠しカメラをしかけて女子職員がトイレ中の様子を撮った…

職場のパソコンを使って、DMMアダルトでダウンロードしたAV動画を勤務時間中に見ていた…

…など…

Aさんは、職場でたくさん悪いことをしていた。

それを聞いた父は、思い切りブチ切れたので家中で暴れ回った。

父は、男を見る目が全くみたいね…

だから大失敗したのよ…

(ブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーン…)

アタシの乳房《むね》の傷の中で増殖し続けているスズメバチたちは、凶暴の度合いをさらに高めた。

父は、たぶん違う相手を選ぶと思うワ…

どんな相手であっても、アタシはダンコ拒否するわよ…

父は、同じ工場で勤務している24歳の男性のBさんを選んだ。

Bさんは、中学を卒業してから家のためにがまんして働きとおしたので、父はBさんを何とかしてあげたいと思った。

父は、沼隈さんに電話した。

このあと、沼隈さんはアタシに電話をかけた。

アタシは『イヤ!!』と言うて拒否した。

沼隈さんは『おとーさんがしほこさんに幸せになってほしいとねがっているのだよぉ…』とあつかましい声で言うた。

だからアタシは、思いきりブチ切れた。

この時、アタシ乳房《むね》の奥から1度に50万匹のスズメバチが一斉に飛び立った。

スズメバチたちは、怒りの度合いをさらに強めた。

そして、9月19日…

(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!)

Bさんは、職場に集団で押しかけてきたアタシの知人の極悪非道のやくざの男たち数人に拳銃《チャカ》でドタマぶち抜かれた。

Bさんは、10日前に今治城の南側の通りにあるマージャン店で、客同士のトラブルを起こした。

マージャンをしている時に、向かいに座っていた顔に生傷がある男から『指をつめろ!!』と怒鳴られたあとドスでイカクされた。

Bさんは、ドスでイカクしてきた男を斬《き》りつけて殺した。

そのまた上に、共栄町の酒場街にあるショーパブの女をめぐって、用心棒の男数人と乱闘になった末に殺した。

他にも、Bさんがやくざの事務所に出入りしていたこともあからさまになった。

Bさんがやくざと交友関係があったことを知らずに紹介したから大失敗したのよ…

だけど、父はまだこりてないからまた同じことを繰り返すと思う。

父は『やっぱり、気心が知れた相手じゃないとだめだ…』と感じたので、アタシのかつての婚約者のCさん(34歳)を再び選んだ。

Cさんは、ケーオーグループ内の広告代理店で働いていた。

父は、Cさんに対して『もう一度しほこと付き合ってほしい…』と言うて、結婚を認めると言うた。

アタシは、Cさんとよりを戻す気はない…

こうなったら10億匹のスズメバチを飛ばして、Cさんをぶっ殺してやる!!

スズメバチたちの家来たちの怒りは、10億倍に増幅した。

9月20日の昼ごろであった。

Cさんは、父から電話で『一緒にお昼ごはんを食べないか…』と言われたので、アタシの実家へ行った。

父は、カレーを食べながらCさんに『どんな結婚式を挙げたいのかなぁ?』とか『どんな結婚生活をのぞんでいるのかなぁ?』など…やさしい声で言うた。

Cさんは、ひどくイラついていたので母が作ったカレーをたくさん残したあと『ごちそうさま』と怒った声で言うた。

「ごちそうさま…」
「あれ、もう食べないのかな…」
「胃がしんどいのです…」
「胃がしんどいって…どうしたのだね…今日は(Cさん)くんの大好きなカレーライスを食べながらゆっくりと話がしたいと…」
「ふざけるな!!しほこと別れさせておいてなんなのだ一体!!」
「だから、事情が変わったのだよ…」
「ふざけとんかオドレは!!」
「(Cさん)くん…分かった…悪かった…しほこと結婚したかったのに、別れさせてしまったことについては、悪気があって別れてくれと言うたわけじゃないのだよ…もう少しお給料が上がった方がいいと思って言うたのだよ。」
「やかましい!!」
「(Cさん)くん…」
「ワーッ!!」

この後、Cさんが父の顔をグーで2~3回力を込めて殴った。

その後、メチャメチャになって暴れ回った。

そのあげくに、Cさんはかたい物で姉《おねえ》の子どもの頭を激しく殴りつけた。

姉《おねえ》の子どもが心肺停止の状態におちいったあと2分後に亡くなった。

Cさんは、殺人罪でケーサツに逮捕された。

(ガチャ…)

Cさんは、刑事たちに手錠《わっぱ》をかけられたあとパトカーに乗せられた。

それから9月29日までの間に、アタシはお見合い相手の男性を次々と血の池地獄に墜《お》として焼き殺した。

『ぼったくりのバーにフラフラと入ったあと、色欲に負けた末に店長からボコボコに殴られて、すっぱだかにされた状態で追いだされた。』(ショッケンの営業の32歳の社員)

『勤務時間中にパチンコ店に行って、集金したおカネを使って遊び回った末に会社の売上金をスッテンテンにしたことが怖くなったので行方をくらませた。』(旅行代理店勤務の35歳の男)

『ファッションヘルスの女の子と本番行為を繰り返していた上に、女の子が年齢を偽って働いていた14の家出少女であったことが発覚した…その後、会社をクビになった。』(40歳)

………

他にも…

やくざともめ事を起こして行方不明になった…

フネに狂って職場の経理の帳簿に大穴をあけたなど…

沼隈さんが紹介したお見合い相手の男は『カネ』『ギャンブル』『やくざ』『少女にインコウ』『ヘルスで本番行為をした』など…のもめ事を起こしてケーサツに逮捕されたり、やくざのチャカでドタマをぶち抜かれたり、やくざに追われる身になるなど…虫ケラ以下のクソバカであった。

これでアタシは、100人以上の男を呪い殺した…

そしていよいよ、あいつをのろい殺す時が来た…

みえこから介した毒があいつの体内の中枢へまもなくたどり着こうとした。

9月30日、あいつはサイアクの形で人生のジエンドを迎えようとしていた。

そろそろ効いてくるみたいね…

あとは、この目であいつの最期を見届けるだけね…

9月30日の夜10時過ぎであった。

場所は、玉川町の国道317号線沿いにあるラブホにて…

あいつとみえこは、ベッドの上で全裸《はだか》になって抱き合っていた。

「ハアハアハアハア…」
「やすあき…ああ…やすあき…」
「みえこ、みえこ、みえこ、みえこ…」
「やすあき…」
「後悔しない?」
「ああ…後悔しない…」
「みえこ。」
「やすあき…ねえやすあき…」
「愛してるよ…みえこ。」
「ああ…みえこもやすあきのこと…だーいすき…」
「みえこ…みえこ…産んでくれ…オレの赤ちゃんを産んでくれぇ…」
「ああ…やすあきの赤ちゃん産む…赤ちゃん産む…」

あいつは、みえこのふくよかな乳房を240分にわかってむさぼりまくった。

悲劇は、それから60分後に発生した。

あいつは、大きなイビキをかいて寝ていた。

みえこは、その時にスマホを取り出してどこかへ電話をかけた。

あいつは、それを知らずにグーグーとイビキをかいて寝ていた。

それから数分後であった。

ふたりがいる部屋に、やくざの男8人がなだれ込んだ。

「アニキ!!」
「なんぞぉ!!」
「この男や!!この男が組長の女《レコ》をドロボウした!!」
「ホンマか!!」
「間違いない!!レコの部屋におちていたショッケンのバッジのヌシの男はこいつや!!」
「おい、連れてゆくぞ!!」
「ああ、もうガマンの限度じゃ!!クソガキをコンクリ詰めにして、天保山の岸壁にドボーンじゃ!!」
「連れてゆけ!!」

あいつは、グーグーと寝ている間にやくざの男たち数人に連れ出された。

その後、ワゴン車に乗せられてどこかへ行った。

みえこは、実を言うとアタシの知人の組長の情婦《おんな》であった。

みえこは、あいつをまっさつする目的でナンバーツーの男がショッケンに送り込んだ女スパイであった。

あいつは、それを知らずにみえこにのめり込んだ。

みえこは、あいつがやくざたちに連れ去られたあと、財布の中から大量の現金とクレジットカードを盗んだ。

そして、ふたりがいた部屋に時限爆弾をしかけて、その場から逃走した。

そして、それから数分後…

(ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ…ドカーン!!ドカーン!!)

この時、大規模な爆発を起こしたあと、どす黒い煙と激しい火の粉をまき散らして燃え上がった。

(ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ…カンカンカンカンカンカン…)

今治新都市にある今治西消防署のスピーカーからより強烈なブザーが鳴り響いた。

同時に、別名《べつみょう》にある消防団の詰め所のハンショウが鳴り響いた。

火災現場のラブホには、今治西消防署の消防車両と玉川・日高の消防団とキンリンの乃万と清水の消防団の消防車両が停まっていた。

消防隊員たちと消防団員たちが消火に当たった。

この時、白のブラウスの長い丈の部分をくくってへそだしにして、ネイビーのボブソンのジーンズをはいて赤茶色のバッグを持っていたアタシが事件現場にいた。

アタシは、あいつの最期を見届けたあと事件現場から立ち去った。

あいつは、天保山の埠頭で眠っている間にやくざの男たちにドラムスに押し込められたあとコンクリ詰めにされた。

そして…

(ドボーン!!)

あいつは、ドラム缶ごと海に沈められた。

DV魔のあいつに対するうらみつらみを晴らすことはできたが、完全に晴れたわけではなかった。

アタシは、うらみつらみを完全に晴らすまで徹底的に戦うわよ!!
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