彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
「え?」
「みんな、文句ある人いるかい?」
部長がぐるっと周りを見渡して、意見を求める。新入社員が入れるプロジェクトではないような……。
部長、まずいよ、それ。
「森川さん。誰も文句はないそうだから、部長命令で君は今日からプロジェクトメンバーになってもらう。いいね?」
私は、周りの先輩達の顔色を見るととてもうなずけないので固まっていた。
「森川さん、やりなよ」
横から、同期の新村巧が言ってくれる。
そうだよね。同期のためにもやらないと。