彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
「あ、高橋課長。ご無沙汰してます。はい、おかげさまで楽しくやっています」
「ぷっ!はははー」
お腹を抱えて笑ってる。何なの?
「え?」
「会社なのにいつも楽しくやってるって返答する面白い新人がいるって噂になってたけど、森川さんのことだよね。あー、推薦して良かった」
そうなんだ。恥ずかしい。
「いいじゃないか、新入社員で半年経つと辞めたいとか言う子だって出てくる時期だよ.君は本当にありがたい存在だ」
「……そうでしょうか。ただの馬鹿なだけです」
「なんか、新プロジェクトに抜擢されたらしいね。部長から聞いたよ。いや、鼻が高いなー。結果残してくれたら俺の査定にも影響ありそうだよ」