彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
 
 本部長は私を見て、困ったような顔をした。

 
 「はー。君は本当に自分のことしか見えてないんだな」

 
 「え?では失礼します」


 「これじゃ、新村君も大変だ。俺も大変かもしれん」

 
 私はもう、部屋から出てしまっていたので彼のつぶやきは聞こえなかった。





 
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