彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】

 「え、えーと。どのくらいが普通なのかな?」
 
 巧は後ろの畳にひっくり返ってしまった。
 
 「はー。お前そういうところまるで小学生だな。想像通りだったわ。しょうがないから少し自覚が出るまで待ってやる。だけど、俺は大人の男だからな。あんまり待てないぞ」

 「はい。すみません」
 
 小さくなる私を見て苦笑い。

 巧は席を立つと、トイレに行くといっていなくなった。

 戻ってきたら帰るぞと言う。
 
 「うん。あ、お金これで足りる?」
 
 諭吉様を見せると、いらんと言われる。
 
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