彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】

 「だめだよ。足りないかも知れないから払ってからまた出すね」
 
 ふたりで下に降りると、ありがとうございましたーと言われ、追い出された。は?
 
 「お支払いは?」
 
 「さっき済ませた」
 
 「え?え?」
 
 「今日は奢られとけ。その代わり、さっさと考えて俺にいい返事をしろ。いいな」
 
 そう言うと、駅へ歩き出した。

 いつもなら、二次会って言うのに。
 
 「今日は帰ろう。俺もどうしたらいいかわからん。小学生を手込めもまずいしな」
 
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