彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
「……ひどい」
「それくらい、言わせろ。俺だって緊張してたんだぞ」
「……すみませんでした」
駅まで来ると、こちらを見る。
「明日からいつも通りでな。返事が決まったらいつでも待ってる。それから、どんな返事でもお前との関係は変わらんから安心しろ。恋人になれば近くなるだけだ」
巧は見たことのないような格好いい笑顔でじゃあと言って帰って行った。