彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】

 会議の時間ですよーと言えば、うんといって、いなくなり。
 いつの間にか戻ってくる。

 夕方近くなり、ようやく本部長の肩が見えてきた。
 頑張ったな、私。

 それにしても静かだ。
 本部長らしくないなと思い、前に回って話しかけた。

 「本部長、お茶でもいれましょうか?」
 
 「……うん」

 お茶を入れて持ってきた。
 
 「本部長?どうぞ、お茶です」
 
 返事がない。え?寝てる?
 机に突っ伏している。
 
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