彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】

 後ろでドアを開いて見ている人がいる。

 え?本部長?片手をドアにあてて睨んでる。
 
 「ふーん。しょうがなく、看病しにきてくれたわけだね」
 
 ま、まずい。
 
 「おはようございます。お加減はいかがでしょう?」
 
 「誰かさんの献身的な看病のお陰で良くなりましたよ」
 
 「……そ、それは何よりでござい……」
 
 すると、本部長がドアを閉めて入ってきた。
 
 「……ほ、本部長?」
 
 「聞きたいことがある」
 
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