彼は『溺愛』という鎖に繋いだ彼女を公私ともに囲い込む【episode. 0】
 
 どうして、断れないの?上司だから?
 そんなことない。何故か断れない。最近気付いた。自分の気持ち……やばい。

 巧のこともいまだ放置。信じられない。ごめんなさい。

 その日の午後。
 俊樹は秘書の森川が買い物に出たところで新村を呼び出した。
 
 トントン♪
 
 「はいどうぞ」
 
 「失礼します」

 キョロキョロする、新村。森川を探しているな。
 
 「新村君、そこに座って」
 
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