鬼の子
———あの日から数日。
初めてクラスメイトに話しかけられた日以来、私の机に落書きされることも、廊下に放り出されることもなくなった。
机と椅子は今日も教室に置かれている。
私の日常に変化が訪れた。
変化といってもそのくらいで、クラスメイトとの距離は相変わらずだった。特別に近くなったわけではなく、話しかけられることはほとんどない。
それでも、今までの悪口や中傷を言われ続けた生活から比べれば十分だった。