鬼の子
09 初めての
球技大会に参加できるようになった私は、なんとか点数を入れてクラスの役に立ちたいと意気込んでいた。
バスケチームの練習はあるみたいだったけど、私が参加したら迷惑になるかな、と気が引けて参加できなかった。
「お前は、バスケの練習に参加しないの?」
「私が参加したら、迷惑なるかなって・・・・・」
そんな私の様子を気にかけてくれる綱くんに、私はどうすることが正解なのか分からず、顔が俯いてしまう。
「今日、時間ある?ちょっと付き合えよ」
そう言うと、私の返事なんて待たずに、そそくさと私の通学バッグを奪って歩いていく。
「・・・え、ちょっと待ってよ」
通学バッグを奪われたので、断る選択肢はなくて、後についていった。