鬼の子
⋆⸜꙳⸝⋆



どんよりとした曇り空。今にも小雨が降り出して来そうな、そんな天気の日だった。


昨日、光希に言われた言葉が頭から離れない。


自分への好意を直接言われたのは初めてで、嬉しさよりも戸惑いの方が大きかった。


今までどれだけ、光希の優しさに助けられてきただろう。幼い頃から、虐められていた私を守って、近くで見守ってくれた。


懐かしい記憶を思い出しながら、優しく笑う光希の顔が浮かんできた。この気持ちが、・・・恋なのか。分かるならば誰か教えて欲しい。


自分の中で答えが出せずにいる問題を、悶々と考えながら学校へ向かう。
< 149 / 246 >

この作品をシェア

pagetop