鬼の子
「俺、無駄に身長でかいから邪魔になるんで・・・」
鋭い目つきで担任に視線を送ると、その目つきにたじろいだのか、担任は渋々頷いた。
「・・・・・ああ。そうか
好きなところに机と椅子持ってって座って」
「うぃ」
ボソッと返事を呟くと、綱くんは担任の様子なんて気にも止めず、机と椅子を軽々と持ち上げて移動をする
「え、」
「・・・いや、」
「ちょっと———」
クラスの全員が驚き、戸惑う声が交差する。
なぜなら、転校生の綱くんは事も有ろうことか、私のすぐ前の位置にテーブルと椅子を置いて座っていたからだ。