鬼の子
「私の先祖が鬼と子供作ったって言われてる。
・・・・・だから、鬼の子なんだよ。私は」
視線をひしひしと感じた。綱くんは私の顔を真正面からまじまじと見つめている。
「な、なに?」
綺麗な顔にジーッと顔を見られるのは、緊張して手に汗が吹き出てくる。
「鬼の血を引いてるってことだろ?
でも、全然鬼っぽいところねぇな?」
「・・・・・・あるよ」
「はあ?どこ?」
「ほら、ここ———」
私はニーッと歯を見せるように笑ってみせた。