鬼の子
⋆⸜꙳⸝⋆
従兄弟の光希と今日初対面の転校生の綱くんと、3人で肩を並べて帰り道を歩いている。
なんでこの3人で歩いてるんだろうと不思議だけど、誘ったのは私なので仕方がない。
しかも、無言の2人に挟まれた形で真ん中にいるので、余計に気まずい。
「光希様ってさ———」
重苦しい空気の中、口を開いたのは綱くんだった。口を開いたと同時に「くくくっ」と笑いを我慢出来ない様子で肩を揺らしていた。
「なんだよ?何がおかしいんだよ」
光希は綱君を睨みつけていて、喧嘩になってしまわないか2人に挟まれた私はオロオロしている。
「いや!おかしいだろ!"様"って!
令和に様付けされるって王子様かよ。
お前、本当は王子様キャラじゃないだろ!」
今度はハハハっと声を出して笑っている。
「う、うるせーな。俺だって好きで様付けされてるわけじゃなくて・・・・・。ちゃんと理由あるし」
意気込んでいた声量も、後半に向けて消え入りそうな声になっていく。
従兄弟の光希と今日初対面の転校生の綱くんと、3人で肩を並べて帰り道を歩いている。
なんでこの3人で歩いてるんだろうと不思議だけど、誘ったのは私なので仕方がない。
しかも、無言の2人に挟まれた形で真ん中にいるので、余計に気まずい。
「光希様ってさ———」
重苦しい空気の中、口を開いたのは綱くんだった。口を開いたと同時に「くくくっ」と笑いを我慢出来ない様子で肩を揺らしていた。
「なんだよ?何がおかしいんだよ」
光希は綱君を睨みつけていて、喧嘩になってしまわないか2人に挟まれた私はオロオロしている。
「いや!おかしいだろ!"様"って!
令和に様付けされるって王子様かよ。
お前、本当は王子様キャラじゃないだろ!」
今度はハハハっと声を出して笑っている。
「う、うるせーな。俺だって好きで様付けされてるわけじゃなくて・・・・・。ちゃんと理由あるし」
意気込んでいた声量も、後半に向けて消え入りそうな声になっていく。