鬼の子





「・・・・ありがとう。私、自分でやるよ?」


「男がやるって言ってんだから、お前は大人しく見てろって!」


綱くんがゴシゴシと何度も擦って、頑張ってくれたおかげで、完全に消えたとは言えないけれど、見違えるように綺麗な机になった。


綺麗になった机と椅子を、当たり前のように私の代わりに教室の中まで運んでくれた。


「もうこんな事すんなよ」と言わんばかりに、クラスメイトを鋭い目付きで睨みつける。


そんな、綱くんの威圧にたじろいだクラスメイトは、気まずいのか視線を私と合わせようとはしなかった。



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