桜のお姫様
私にはなにも関係ない、ただのばかな“やつら”。

私はそんな“やつら”に復讐をしようとしている、醜い“元姫”。

あの女より、私の心のほうがもっと醜い。

でも、もう歯止めなんてきかなかった。

もうこれ以上、黙ってはいられなかった。

他の人から見たらこれだけ?って思うかもしれない。

でも私にとっては、かけがえのない、世界にたった一人だけの仲間だった。

みんなの代わりなんて、存在しなかった。

ああ、ダメだな、私。

今から復讐しようとしている相手なのに、まだ好きだなんて。

諦めが悪すぎる。

でももう、それもおしまい。

心を、黒く染める。あいつらに復讐する。

ここまできたんだ、世界一になったんだ。
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