朝を綴る詞
そして、数日後の朝ーーー。


いつもの場所へ少しだけ駆け足で向かう。

早く、少女の喜ぶ顔が見たい。

その一心で。

改札を抜けて、ピアノの元へ走る。



「あ!」



少しソワソワとして
落ち着きがなさそうに、少女は立っていた。

走っている音に気づいて、こちらを向く。

嬉しそうにパッと顔を輝かせた。



「「おはようございます!!」」



息ぴったりに挨拶をしてしまい、
自然と笑みが溢れた。




「詞、書けたよ。」




そう言って、詞を書いた紙を渡す。

彼女は嬉しそうに笑って、詞に目を通す。




「やっぱり貴方の詞は、
素直で、真っ直ぐで……大好きです。」



少女は、大事そうに
詞が綴ってある紙を抱き締めた。


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