カクテル
「圭悟は、私の気持ちを何も分かってないね、、
あなたは、私にとって特別な存在なんだから、、」
だから、僕と都築さんは違うって事?
麻理さんを泣かせてしまった、、
「彼とはそんな関係じゃないよ、だいたい彼の恋愛対象は女じゃないから」
えっ
「だから彼と2人きりになっても、何の心配もないわ、私より圭悟に興味を示してた、、彼の視線を感じなかった?」
そうか、最初に会った時のあの舐め回すような視線は、僕に興味を示していたのか。
「彼は、それでトラブって転勤になったんだよ」
あぁ、やっぱり地方に転勤なんておかしいと思った。
そんな理由だったのか、
疑った僕が悪い、
「麻理さん、ごめんなさい。言い過ぎました」
彼女は、何事もなかったように僕の腕に掴まって笑顔で催促した。
瞳はまだ涙で潤んでいる。
「圭悟、パンダ見に行こ」
涙目ではしゃぐ麻理さんが可愛く見えて、思わず抱きしめていた。
「なにぃー、苦しいよ圭悟」
「麻理さんが,可愛くてしょうがないよ」
「ははっ、今頃気付いたのー、私が欲しくなった?」
「・・・・」
麻理さんに心が傾いている
「僕には、麻由ちゃんがいますから、、」
麻理さんには僕の気持ちの揺れが手に取るように分かるみたいだ、
「もう少しだね、、
圭ちゃん」
見透かすように揺さぶりを掛けられた。