カクテル

ほんとに、子供みたいに甘えるんだから、
まぁ可愛いから許すかー


「もう少し居ますから、寝て下さい」

「私が寝たら帰っちゃうの?」

「様子見て、大丈夫そうなら帰ります」

「また、熱高くなるかもしれないよー」

「もう、分かりました! 
 今夜は泊まらせて頂きます!」

「へへっ、ありがとう圭悟」


麻理さんは、
僕の言葉を聞くとすぐに安心して目を閉じた。


会社の人は、こんな麻理さんを想像もできないだろう。
僕の前でだけ甘える麻理さんが愛おしかった。

しょうがない、ソファで横になるか、



うとうとしていると、

 麻理さんの呼ぶ声で目が覚めた。


「圭〜悟〜いるの?」

「ここに居ますよ、熱冷まし変えますか?」

「うん、こっちにきてー」


冷蔵庫から、新しい熱冷ましシートを取って、麻理さんのベッドの傍らに座った。


「はいはい、熱は下がったかなー」

額に手を当てて、熱をみる。
まだ、少し高いみたいだ、熱冷ましを替えてあげて

「何か飲みますか?」

「うーん、ビールが飲みたい、、」

「・・・・水を持ってきます」


火照った身体を抱き起こしてコップの水を飲ませてあげた、

「圭悟、横に寝て欲しいなぁ」

そんなクリクリな目をして見つめないで下さい。

「いいですよ」

僕は、ベッドの上に上がると片肘を付いて横向きになった、左腕で軽く麻理さんを抱きしめた。

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