クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。
(息子さん、すごく若いと思うんだけどなあ…)
少なくとも、私よりは年下。これは絶対な気がする。だって美世さん、すごく若いんだもん。
(…そこまで心配することないと思うんだけど…)
「くそう、胡桃の無自覚がこんな時でも可愛い…」
(…またよく分からないこと言ってるなあ…)
「はいはいシスコンお兄ちゃん、そこまでよ。」
お母さんは、美世さんとの話が終わったのか、お兄ちゃんの首に腕をガっと回した。
「まだ胡桃に言い足りな……うっ」
少し、まわされた腕に力がはいった。
(お兄ちゃん…。く、苦しそう…っ)
私がおろおろしているのもお構い無しに、お母さんは美世さんに挨拶をした。
「じゃあまたね。胡桃のこと、よろしくね」
「またね。旅行、行ってらっしゃい~!」
私もお母さん、お兄ちゃん、そして車の中で準備をしているお父さんに向かって笑顔で言葉を伝えた。
「お母さん、お兄ちゃん、お父さん。寂しくなるけど、行ってらっしゃい。楽しんでね!」
(1ヶ月、私も楽しく頑張ろう…っ!)
お兄ちゃんは「やっぱり心配だ!俺も残る!」とか言ってたけど、最終的に家族3人とも笑顔で車に乗って行った。