クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。


「ただいま…」

「おかえり~」



挨拶をしようと、がばっと頭を下げた。



「あ、あのっ、お世話になる夢野胡桃です…!1ヶ月よろしくお願いします…!」


「……」



…相手からなかなか返事が帰ってこない。


(やっぱり、他人が家に住むの嫌かな…)



その事に不安を持ち始めた頃、



「……っ、は?」


ーすっとんきょうな声が聞こえた。



(なんでそんなに驚いてーーー?)


ぱっと、顔を上げると、



「ーーーーえ」





学校1のモテ男子が、目の前にいたのでした。









「あ、綾瀬くん…!?」



まてまて。とりあえず状況を整理しよう。理解が追い付かない頭で必死にぐるぐる考える。


(えっと…)


綾瀬家に住まわせてもらうことになって、それでーー


(あ、“綾瀬”)


しかも息子。そして、美世さん。


どうして今まで気づかなかったのか。こんなにヒントが転がっていたのに。

原因なら私にある。だって、



(てっきり年下かと…っ)



そう。年下だと思っていたんだ。まさか同い年、しかも同じクラスの隣の席の人と実質同居するなんて。そんなの聞いてないよ…っ。



ほんとはお母さんが言っていたんだけど、私は上の空だった。


だからあんなにお兄ちゃん心配して、お母さんは語尾に♡マークが付いていたんだ。




今さらながらに、とても後悔した。



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