クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。
同居スタート
◇
「…ん、朝?」
カーテンから日が差しているのが見えて、今は朝の7時。
「…ここ、どこ?…って、そっか」
…あ、そうだった。昨日から綾瀬くんと一緒に住むことになって…たぶん、疲れて寝てしまったんだ。
…なんとなく、気が重い。
幸い、布団はふかふかだったから体はすごく軽い。布団に罪はないもんね。
とんとんと軽い足取りで螺旋階段を下りる。
「おはようございます、美世さん」
「おはよ~胡桃ちゃん」
(…あれ?)
そこにいるはずの人物がいなくて首をかしげる。
「綾瀬くんは…?まだ寝てるんですか…?」
「ううん、部活よ。サッカーの朝練」
サッカー…。
(…あ、そういえば)
学校1のモテ男子こと、綾瀬弥生くんはサッカー部のエースだって聞いたことがある。サッカーをしている綾瀬くんを見るために、たくさんの女の子たちがグラウンドに来て歓声…ラブコールをしているのだとか。
(こんなに朝早くから…、綾瀬くんってすごいんだなあ…)