迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。

翌日、真紀は一度フランスに戻ると言って家を出ることになった。
嵐のような、でもとても可愛い玲也の妹だとつくづく感じていた。
すでに自分の妹のようにも思える。

「お兄様、唯さん、今度お会いする時は、結婚式でしょうかね?」

真紀は大きな瞳を片方閉じて、悪戯な表情でウィンクした。

私はいきなり結婚という言葉を言われて顔が熱くなる。

しかし、玲也は動じず堂々と話し出した。

「そうだな…そう先で無い未来に結婚すると思うから、真紀はお祝いを持って来てくれよ。」

真紀は満面の笑みを浮かべた。


「もちろんです。お兄様、唯さん、その日が楽しみです。」


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