迷惑をかけた相手になぜか溺愛されたようです。
玲也は真剣な顔で私を真っすぐ見つめた。

「唯ちゃん、君を守るためには恋人以上の関係が必要だ…そこで、もし君が同意してくれるなら、僕の婚約者になってくれないか。そうすれば君を近くで守りやすくなる。どうかな?」

「こ…こ…婚約者ですか?…だ…ダメですよ…私なんかが婚約者なんて…無理です!」

すると玲也はなぜか少し悲しそうな表情をした。

「ごめん…僕が婚約者なんて…嫌だよね。」

「ち…ち…違います!玲也さんと私では…いろいろと釣り合わないですよね。…身分とか見た目とか…」

なんだか恥ずかしくなり下を見て話しを続けていると、玲也は私の両手を掴んだ。

「そんなこと気にしていたの?身分が違うなんて、僕は考えたこともない。確かに可愛い唯ちゃんと僕とでは見た目が合わないのは許して欲しい。」

「私が可愛いなんて有り得ません。それに玲也さんはご自分が分かっていません。玲也さんはとてもカッコいい良し、優しいし、CEOだし…すべてのスペックが高すぎるんです!」


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